『時間がない』と言い訳をしてしまったり、あるいはそういう言い訳をしている人を目にすることは、日常の中でよく起こりうることだと思います。
ただ、僕個人的には『時間がない』という悩みがない人はこの世界にほとんど存在していないんじゃなくて、外資系企業で睡眠不足に陥りながら激務をこなすエリートサラリーマンも、特に1日の予定がないニートも、客観的な評価はさておき、個人的な主観においてはどちらも日々の中で『時間がない』と悩んでいるのではないかと思うわけです。
僕はWEB系のビジネス全般のコンサルタントとして、ありとあらゆるステージのクライアント様のビジネスやライフスタイルをお手伝いさせていただいてきましたが、いつも『時間がない』と嘆いていた人(客観的にも忙しそうな状態において)は、あらゆるタスクから解放され客観的に『暇そう』な状態になったとしても、やはり『時間がなさそう』にしているものです。
あるいは、副業をやっている人の場合、『会社を辞めて、副業でやっていることを専業でできたら、もっと作業時間が取れるのに』なんて考えることもあるかと思いますが、大抵の場合、副業の時に『時間がない』って言ってる人は、それが専業になっても作業量は全然増えなかったりします。(これは僕も経験がありますが、本当にびっくりです)
結局『時間がない』というのは、この世界に生きていく上での前提条件であり、自分だけに課された重いハンデのように感じてはいけないのだと思います。
この社会に生きている人は、みんな『時間がない』中で、時間をうまく活用しながら、時には創出しながら、自分のやりたいことややるべきことを頑張っていくしかないのです。
今回は、『時間がない』と言い訳をする前に、日々の生活で見直してみたいチェックポイントをご紹介させていただきます。
ぜひ参考にしてみてください。
人生の優先順位と日々の選択を見直す
『人生ほど自由度の高いゲームはない』という比喩をよく目にしますが、良くも悪くも、人生って本当に自由だと思います。
もちろん、『自分の限界ラインの中で』という但し書きはつきますが、それでも冷静に考えれば、身の回りのあらゆることは自分に委ねられているわけです。例えば、大学生なら授業が終わった後、資格勉強をするのも合コンに行くのも買い物に行くのも本を読むのもバイトに行くのも、全部自分の自由。
だからこそ『やりたいことを全部やる』っていうスタンスだと、確実に時間なんてなくなってしまいます。
したがって『今の自分にとって何が最優先すべきことなのか』を明確にして、日々の細々とした選択の際には、『どの選択肢を選べば理想(夢)に辿り着くのが早くなるか』という基準で考えてあげましょう。
そして何かをやる時には、一歩立ち止まり『この選択をすることで夢の実現が近くなるのか遠くなるのか』と考えてあげましょう。
- 夢:副業で会社員の給料以上を稼げるようになって会社を早く辞めること
- 日常の様々な選択肢:上司から飲みに誘われる、同期から合コンに誘われる、話題のテレビドラマが気になる…etc
- 理想的な決断:どれも夢の実現が遠ざかるから断って、夢に近づくためのサイドビジネスを頑張る。
誘いを断る勇気を持ち人間関係を見直す
すぐ上で『断って』と書きましたが、『そんな簡単に誘いを断れたら苦労しないよ…』と思われる方もいるかもしれません。
しかし、誰かから頻繁に誘われるような人間関係を築けているのは良いことでもありますが、誰かの誘いに全部YESと答えていたら、自分の時間を持つことが難しくなりますよね。当たり前ですけど。
思うに『時間がない』と感じる最大の要因は『自分で自分の人生をコントロールできてる感じがしないこと』にあるんじゃないかと思います。
そして『時間がない』と嘆いている人の多くは、『他人からの誘いが断れない人』だったりするケースはめちゃくちゃあります。
でも考えてみてください。
その人間関係って自分が豊かなライフスタイルを送るために本当に必要ですか?
『お誘いは断ってはいけない』という義務感や『きっぱり断れない自分の性格』で損をしていませんか?
もし、そうなら他人の都合に合わせて自分の人生の自由度を下げていることになるし、それでは人生がどんどん面白くないものになっていってしまいます。
本当に自分のことを大事にしてくれる友人なら、夢を叶えるために少し距離を置いたとしても、その気持ちを理解してくれるものですよ。普通は。
副業を頑張りたいから、友達からの誘いのほとんどを断る。
→ 本当に仲のいい友達とは、数年後も普通に仲が良いまま。
スケジュールが埋まってるのがカッコいいというセンスを見直す
・・・いや、ほんとこういう人って多いんですよ。
『予定が詰まってる俺カッケー!』みたいな『忙しそう=イケてる』みたいに思ってたり、リスケって言葉を好んで多用したり。
本人がそれで幸せなら良いのですが、僕はもうちょっと余白があるライフスタイルを好んでいて、何か急な用事ができたり、やりたいことが見つかった場合にも柔軟に対応できるような、フレキシブルな生き方を好んでいます。
手帳は本当に便利ですが、手帳に縛られる生活は面白くありません。
時間がないことを解決するために手帳を使う人は多いですが、『手帳を買う→スケジュールを入れる』が習慣になってしまうと、毎日が本来不要なスケジュールで埋め尽くされてしまうこともあるかもしれません。
とりあえず『予定が埋まってる自分』に酔っていても、あまり健全とは言えないのではないでしょうか。
お金の使い方を見直す
逆説的でもありますが、人よりもお金を稼いでいる人って、実は人よりも『お金の優先順位』が低かったりするものです。
時間や知識や人脈や体験や快適な環境…。お金はこういったものよりも価値が低いと考えているから、躊躇なくお金を使うわけです。
その自己投資の結果、自己成長やビジネスチャンスという形で循環して返ってきて、入ってくるお金も増えるというメカニズムです。
お金を掛ければ時間が増えることって結構あります。
移動にはタクシーを使うとか、家事で時間をとられているなら食洗機やルンバを導入するとか。
お金がないから時間がないという人もいるかもしれないけど、時間がないからお金がないとも言えるわけです。まずはお金を稼ぐためにお金をかけてでも時間を作るという姿勢は本当に大事だと思います。
余計なことに悩まないようにルーティンを見直す
以前キングコングの西野亮廣さん(もはや『キングコング』という肩書きも不要かもしれないけど)の密着ドキュメンタリーを見ていたら『悩む時間がもったいないから昼食は蕎麦と決めている』みたいなことを言って、いわゆる立ち食い形式の蕎麦屋さんで食事を摂る姿が映っていました。
それは『今日は何を着ようかと悩む時間がもったいない』という理由で、黒のタートルネックとリーバイスのジーンズ、ニューバランスのスニーカーとワードローブを固定していたスティーブ・ジョブズと近いものがありますよね。
基本的に『悩む』という行為は時間の無駄だと僕は思っていて、悩んでいても大抵のことは自分の意思決定とは無関係に動いていくものです。それなら自然に身を任せてしまった方がいいし、悩む時間は『自分の意思決定で変えられること』に、すなわち具体的なアクションにあてた方がいいと思います。
ただ『いつもと違う行動をする』といった、ルーティンをあえて外した行為によって、人の脳は活性化されクリエティビティが高まるのも事実です。
何れにしても『悩む必要のないことで悩まない』という原則は守るに越したことはないですね。
日々の生活で増減するエネルギー量を見直す
エネルギーっていうのは要するに『人が何か行動をする時に必要な動力』だと思ってください。
車を動かすのにはガソリンが必要だし、発電所は風力とか火力を使って電気を作ってますよね。
気力とか体力とか、人が行動を起こすためには色々と必要になるわけですが、それを総称して『エネルギー』と表現したいんですけど、エネルギーが切れていると人は行動の質が落ちてしまったり行動ができなくなってしまいます。
会社から帰ってきて、時間はあるのに心身ともに疲れ切っていて(エネルギー切れ状態で)何もできないことって誰しもがあると思うんですけど、どれだけ時間があってもエネルギーが切れてたら、その時間を有効に使うことはできないんです。
なので、何かやりたいことがあるにも関わらず『時間がない』という感覚に陥ってしまうときは、日常の中でエネルギー切れを起こすような要因を排除してあげたり、逆にエネルギーが充足するような行動を増やしたり、そういう環境の力を借りてあげるといいですね。
- 会社の飲み会は愚痴が多いから極力参加しないようにする。
- 部屋を整理してエネルギーが高い空間を作る。
- 人のエネルギーを奪うような人からは距離を置く。
- 暗いニュース番組は見ずに、自分の学びになるオーディオ教材を聞く。
まとめ 〜時間がないと言い訳する前に
結局のところ『優先順位をつける』ってことと『エネルギー切れを起こさない』っていう2点に集約されますが、『時間がない』って言い訳をするのはあんまりイケてないんですよね。
だってみんな自分なりに時間がないわけで、その中でなんとか頑張ってやりくりしてるわけだし、それを『時間がないから〜』というのは、『みんなができてることを私はやってない』って言うのと同じですからね。
それでは、やっぱり信頼を失ったり反感を買うのも無理はないんじゃないかなと。
今の世の中って情報が本当に多くて、『現代人の1日の情報量=平安時代の人の一生の情報量』なんて言われてたりします。
だからこそ現代人は考えることも多くて忙しいし、その分楽しいことだって多い。
ぜひ日常の様々な選択を見直して、自由に使える時間を増やして、どんどん楽しいことに時間を使っていきましょう!