特化型ブログに挑戦する場合、最初に悩むことになるのが「ブログのジャンル選定」だと思います。
「何でも書いてOK!」な雑記型ブログと異なり、特化型ブログの場合は一度決めたテーマに沿って記事を書いていくことになります。
ジャンル選定で失敗してしまうと「記事を書いても書いても収益に繋がらない…!」ということになりかねません。
今回は僕自身のブログ運営経験やコンサルティング経験から、特化型ブログにおけるジャンルの決め方について、具体例を用いながらコツをご紹介していきたいと思います。
大きくジャンルの決め方を分けると、
- 需要のあるジャンルから選んでいく
- 雑記ブログで当たったジャンルから選ぶ
この2パターンが鉄板となりまして、それぞれについて詳しく書いていきますので、ブログ初心者の方の参考になれば嬉しいです。
なお、実際のブログ運営記は「ブログ運営1年で月収100万円突破!収益とPVアップのポイントを公開」にて解説をしていますので、ぜひそちらも読んでいただけると幸いです。
ブログの特化ジャンルはどこまで絞る?
そもそも「特化型ブログ」と「雑記ブログ(ごちゃ混ぜブログ)」を分かつ明確な境界線って存在しません。
結局は「どこまで特化するか」の具体性の問題で、具体性の強い特化ブログ(ジャンルを絞り込みまくったブログ)もあれば、抽象度の高い特化ブログ(ジャンルをそこまで絞ってないブログ)もあるわけです。
このような図で考えてあげるとわかりやすいと思います。
左に行けば行くほど「特化度(ジャンルの絞り込み方)」が強くなって、右に行けば行くほど緩くなっていますよね。
上記画像では「ダイエット」を例にしていますが、例えば、
- ベンツの特化ブログ、外車の特化ブログ、車の特化ブログ
- 須田亜香里の特化ブログ、SKEの特化ブログ、48グループの特化ブログ、アイドルの特化ブログ
これらの例も左に行けば具体性が強くなっていって、右に行けば行くほど抽象度が高くなっています。
このように特化型ブログのジャンルを決めるときは「どのジャンルを選ぶのか」に加えて「どこまでジャンルを絞り込むか」という考え方も大事になってきます。
ジャンルの絞り方とメリットデメリット
ジャンルを絞り込むことで、ブログの専門性を高められるようになります。すると、選んだジャンル内のキーワードで検索された時に、専門性の低いブログ(抽象度が高いブログ)よりも上位表示される可能性が高くなります。
例えば「腕時計」に関するキーワードで検索された時に「腕時計の特化ブログ」と「男性ファッションの特化ブログ」だったら、腕時計の特化ブログの方が専門性(≒特化性)を評価されやすいということです。
ただ、ブログを特化させすぎるデメリットとして、
- 検索ボリュームが少ないジャンルを選んだらアウト
- 検索ボリュームの変動にアクセスや収益が左右されやすい
- ネタが尽きるタイミングが早い
というものもあります。
ジャンルを絞りすぎると、そのジャンル自体に検索需要が見込めなかった場合、アクセスはほとんど来ません。
また「今は需要がすごく大きいけど、いつか需要が落ちてしまうジャンル」も当然あります。
例えば「ダイエット関連で特化ブログを作ろう」と思って「ビリーズブートキャンプ」の特化サイトを作っても(例が古くてすみません)、2007年には検索需要がすごかったかもしれませんが、ブームが去ったらすぐにアクセスは劇落ちしてしまいますよね。
実際にGoogleトレンドで検索ボリュームの推移を見てみるとこんな感じです。
そして「特化性を高めれば高めるほど、検索需要の変動が大きくなる」という事実は頭に入れておいた方がいいですね。(もちろんジャンル次第では例外もありますが)
初心者はジャンルをある程度広くとった方がいい
ここから僕の持論ですが、初心者の方はある程度ジャンルを広めに取ってあげることをオススメします。つまり「そこまでジャンルを絞りすぎない」ということです。(ベンツの特化を作るんじゃなくて、車の特化を作るイメージ)
どうしても初心者の頃って「当たるジャンルがわからない」という問題点を抱えていますよね。もう少し掘り下げていくと、
- 検索需要が大きなジャンルがわからない
- ライバルサイトに勝つためのサイト設計や記事構成ができない
- 穴場のキーワードを見つけられない
などなど、色んな要因があるので、できればジャンルをフワッとさせて「色んな勝ち方」ができる状態にしちゃった方がいいと思うんですよね。だから「トレンドブログと特化ブログはどっちが初心者にオススメで稼ぎやすいの?」という記事を書いているように、最初はガチの特化型よりもトレンドブログみたいなごちゃ混ぜ型を推したりしてるくらいなんですけど。
それでも、ブログ初心者の方でも特化型ブログを作って成果を出している人も多いわけですが、特化をやるにしてもジャンルの絞り方は抽象的にしてあげるのがオススメです。
また「ジャンルを絞りまくった小さな規模のサイトを量産する」という方法もありますが、まだ基本ができてない状態でサイトを複数個も作るのはちょっとリスクも大きいし、精神的にしんどいという人も多いです。
そういうリスクを避けるためにも、そこまで具体性の強くないジャンルの絞り込み方をしてあげた方がいいですね。

特化型ブログのジャンルの選び方①:需要のあるジャンルを選ぶ
ブログで成果を出すためには「世の中で需要があるジャンル」を選ばないとビジネスで結果を出すことは非常に難しくなってしまいます。
「自分の好きなことを書きたい!」と思っていても、その「書きたいこと」に世間の需要がなければ収益化には繋がらないわけで、自分の好きなことでビジネスを成立させたければ、好きなことと世間の需要がマッチする部分を狙っていく必要があります。
この考え方の元にジャンルを決定していくには、大まかに以下の流れで決めていきます。
- 自分の好きなことや詳しいこと、今やっていることの洗い出し
- 洗い出した事柄をテーマごとにまとめる
- ターゲット層をイメージする
- キーワードと検索ボリュームをチェックする
- ライバルサイトの確認
それでは詳しく見ていきます。
自分の好きなことや興味があることの洗い出し
まずは「自分が語れること」を洗い出していきましょう。
- 自分が人よりも詳しいこと
- 自分の特技や趣味
- 自分がよく行く場所やよく買うもの
- 自分が今興味のあるもの
- 自分が今働いている職種や業界
- 昔やっていた習い事やバイト
などなど「興味があること」や「周りよりは詳しい」くらいのレベルでも構わないので、どんどんざっくばらんに洗い出していきましょう。
例:TikTok、海外ドラマ、フェス、キャンプ、サッカー、コンビニスイーツ、Wifi、都市伝説、家電…etc
別にめちゃくちゃ詳しくなくてもいいんです。「最近コンビニのサラダチキンを食べ比べしてる」とか「そろそろ結婚式を挙げたいからネットで色々調べてる」とか「最近は暇すぎて録画してる連ドラばっかり見てる」とか。
とにかく、自分と接点のあるものを何でもいいから書き出していきましょう。
ブログ運営に慣れてきた人だと「自分はそこまで興味がないけど、世間の需要は大きいジャンル」についてのブログをビジネスとして割り切って運営しているケースも多々あります。その場合は専門書を買ったりして、まずはジャンルの勉強から入っていくことになります。(それかライターを外注するか)
ただ初心者の場合は、まずは自分の書きやすいジャンル(自分との接点があるジャンル)でブログを運営していく方が、シンプルに「やりやすい」です。
洗い出した事柄をテーマごとにまとめる
自分の好きなことを洗い出したら、次は「もう少し大きなジャンルで括れないだろうか」と考えてみてください。
例えば、自分が興味のある対象として「米津玄師」と「BUMP OF CHICKEN」と「夏フェス」があったら「音楽」という大きな括りでまとめることができます。あるいは「キャンプ」と「ダイビング」と「夏フェス」があったら「アウトドア」という括りでまとめることができますね。
このように大きなジャンルでまとめてあげることで、上で初心者向きの方法として紹介した「絞り込みすぎない特化型ブログ」が作れるようになります。
- 音楽ブログ:米津玄師 / BUMP OF CHICKEN / カラオケ / 夏フェス
- アウトドア:キャンプ / 釣り / ダイビング / 登山 / 夏フェス
大きな括りでまとめすぎてしまうと、今度は特化させられなくて困る(専門性が薄れる)という問題点もありますが、とりあえず「これとこれはまとめられるかな」という感覚でまとめてあげましょう。
ターゲット層をイメージする
ここまで来たら、だいぶ「何の特化ブログが作れるか」がイメージできるようになっているでしょう。
その次はぜひ「自分がこれから作るブログはどんな人が訪れる場所なのか」を考えてみてください。そうしてターゲットを考えてあげると、ブログに書くネタや逆に書かないネタも明確になります。
例えば、「音楽ブログ」を作るにしても「ビジュアル系が好きな人」と「アイドルが好きな人」と「ロックが好きな人」、あるいは「テレビの歌番組などをよく見る一般大衆層」では求められるコンテンツも変わってきます。(あるいはビジュアル系が好きな人かつアイドルも好きな人も多数いるかもしれません)
また「英語ブログ」を作るにしても、本当に英語が話せなくて困っている人なのか、キャリア層で英語学習の必要性に駆られている人なのか、子どもに英語を習わせたい人なのかでかなり違ってきますね。
ターゲットを考えてあげることで「どんな人のために何を届けるブログなのか」が明確になり、記事ネタやキーワードを考えるときに、非常にやりやすくなります。
キーワードと検索ボリュームをチェックする
正直、ここまで終わったら、僕の中ではほぼジャンル決定は終わりのようなものなのですが…笑
ただ自分が狙ったジャンルに検索需要がなければ、よほど成約率が高く高単価なアフィリエイト案件でも狙わないと収益化は難しいです。特に初心者の頃は難易度の低いアドセンスをメインにする方がオススメですので。
順番としては「自分のブログで書けそうなキーワードの組み合わせを考える」→「そのキーワードの検索ボリュームをチェックする」という流れでやっていきます。
キーワード選定
アバウトでいいので「このキーワードで狙えそうだな」という単語を洗い出してみます。関連キーワードの選定はgood keywordのような関連キーワード取得ツールを使うといいです。
参考:goodkeywordの使い方|ブログアフィリエイトのキーワード選定に使える無料ツール
例えば「映画の特化サイトを作る」場合、「映画」の関連キーワードだけを見るのではなく、「作品名」などでも関連キーワードを洗い出してあげます。
検索ボリュームのチェック
キーワードを洗い出したら、次に検索ボリュームをチェックしていきます。具体的にはキーワードプランナーを使って検索ボリュームをチェックしていきますが、僕はあくまで目安としてしか捉えていません。
参考:超簡単!キーワードプランナーで検索ボリュームを調べる方法と使い方を解説
特に僕の場合は、
- サイトの規模を大きくする
- サイトの抽象度を上げて色んなキーワードで狙えるようにする
ことを意識しているのと、新規キーワード(新しく生まれるトレンドキーワード)も活用して攻めていくことを狙っているので「1000〜1万」規模の検索ボリュームのあるキーワードがそれなりにたくさんあればOKという感じです。
なお、競合するであろうライバルサイトを見ると、たまに人気記事ランキング等にPVが載っていることもあります。
月間なのかデイリーなのか累計なのかわかりにくい時もありますが、この辺を目安にするのもアリです。
ライバルサイトの確認
ここまできたら、競合するライバルサイトをチェックしていきましょう。具体的には自分が狙っていくキーワードで検索をしてみて、上位にどんなサイトがいるかを確認していきます。
僕がよくチェックしているポイントは、1ページ目に表示されているサイトの
- 運営者(企業か個人か)
- 記事の質(独自性や記事のボリューム、情報量など)
- サイトの専門性(自分より絞り込み方が甘ければいける)
などをチェックして判断するようにしています。
ここは明確な基準は特になく「このサイトくらいなら抜けるな」と思えたら強いライバルサイトがいてもそのジャンルを選ぶし、あるいは「このキーワードでは抜けなくても他の穴場のキーワードでいけるな」と思えたら狙います。
個人的には「一応見ておく」くらいの感覚で、あんまりジャンル選定段階でのライバルチェックには力を入れてません。(その代わり、記事ごとのキーワード選定の際にはかなり見ますが)
ライバルチェックについては「ブログ記事のライバルチェックの方法|穴場キーワードを見つけて検索意図を推察しよう」という記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
なお「誰もライバルがいないジャンルを狙おう!」としすぎると、結果的に需要が全然ないジャンルを選んでしまって大コケ…というリスクもあります。ライバルがいないということは「ライバルにとって魅力がない」とも言えるので、初心者の頃は需要があるジャンルのニッチなところを狙って、確実にPVを集めていく方が、結果にも繋がりやすいです。

特化型ブログのジャンルの選び方②:雑記ブログで当たった記事ネタから考える
個人的にもう1つオススメなのが、雑記ブログで当たった記事ネタから特化型ブログのジャンルを考えるというものです。
例えば、雑記ブログで「結婚式に参列するときの服装の記事」が当たったから「ブライダル関連って需要があるんだ」という気づきを得て、それを元にブライダルの特化ブログを作るとか。
雑記ブログで「TWICEの記事」が当たったから、K-POPや韓国カルチャーに関する特化ブログを作るとか。
僕はブログ初心者の方にはトレンドキーワード的な狙い方をメインにした雑記(ごちゃ混ぜ)ブログから始めることをオススメしているのですが(どういうネタが当たるかの感覚が掴みやすいから)、そこで実際に当たったネタを起点にして特化ブログネタを考えると「一生懸命記事を書いてもアクセスが全く集まらない」というリスクを回避することができます。
既に雑記型のブログをやっている前提ですが、ぜひ参考にしてください。
実際に成果が出たジャンルの具体例
実際にこれまでブログを実践してきて(あるいは裏に入ってきて)成果が出たジャンルをいくつかご紹介します。
- ファッション系
- 美容系(コスメなど)
- 筋トレ&ボディメイク系
- 自動車系
- スマホ、SNS、ガジェット系
- インテリア系
- 音楽系
- 育児・子育て系
- マンガ・アニメ系
- 英会話系
- オーガニック系
あとは「特化型ブログ」というよりは、ターゲットを明確にしたごちゃ混ぜブログという形式で成果を出している人もたくさんいます。
例えば「女子高生のためのメディア」とか「ボタニカルなライフスタイルに興味がある人のためのブログ」といったような感じです。
避けた方がいい特化ブログのジャンルってあるの?
趣味でブログ運営する分には何を書いてもいいですが、ビジネスとして収益化を目指すのであれば、避けた方がいいジャンルは存在します。
YMYL関連は基本的に避けた方がいい
「Your Money or Your Life」の略称であるYMYL。直訳すると「あなたのお金と人生」になりますが、Google検索品質評価ガイドラインでは以下のように説明されています。
医療や健康に関するページ
財務アドバイスなど金融や投資に関するページ
政府機関や法的問題に関するページ
人種や民族、宗教に関するページ
2016年後半に話題になった、いわゆるWELQ問題を受けて日本でもYMYL領域に関する順位変動は厳しくなり、信憑性の低い個人メディアが検索上位表示を狙うことは極めて難しくなりました。
これまでアフィリエイトで稼ぎやすいジャンルと言われていた健康系や金融系で勝負するのは、SEOをメインにした手法では極めて難しいので、ブログ初心者の方が安直に狙うのはオススメできません。
大手の企業メディアがひしめくジャンルも厳しい
またYMYL領域でなくても、大手企業が運営しているオウンドメディアが上位を独占しているようなキーワードも、個人ブログで食い込んでいくのはかなり難しいですね。
もちろん「ブログ運営初期のキーワード選定は「3語の複合キーワード」を狙うべし!」でも紹介しているように、記事で取り上げる話題を絞って、2語以上の複合キーワードで上位を狙う場合は個人ブログでも勝ちやすいと思います。
ただ「こういう検索ニーズに対して記事を書いていこう」と想定していたキーワードで検索をかけた時に、1ページ目に企業が運営しているような大手メディアが多数ある場合、個人の新興メディアが太刀打ちするのは非常にキツいでしょう。
個人には個人の戦い方があります。
僕の場合ですが、多少強そうなサイトが多かったとしても、それらのほとんどが個人が運営しているブログだったら、普通に狙ってみてもいいんじゃないかなと判断しています。だいたいサイトの下の方などに「運営者情報」がありますので、そこをチェックしましょう。
トレンドキーワードを駆使しよう!
急激に検索需要が大きくなる「トレンドキーワード」や、今までになかったキーワード(新規キーワード)が生まれやすい分野は、ドメインパワーが弱い弱小ブログでも大きなアクセスを集めることができますし、穴場のビッグワードを狙いやすいです。
例えば、子育て系のジャンルは大手のメディアも多数参入していますし、YMYL領域にも当てはまる部分もありますので、なかなか個人単位で参入しようとしても難しかったりします。
ただ、2019年に解禁されて話題になった「液体ミルク」について、2019年末の時点で検索してみると…
このように個人ブログがかなりの割合を占めていますね!(それに雑記ブログも多数見られる感じです)
新しく生まれたキーワードの場合、Googleもその単語の意味を正確に把握していないこともあり、個人ブログでも十分に上位に食い込める可能性はあります。何より話題になったことをサクッとコンテンツにできる機動力の高さこそ、個人でメディアをやる上でのアドバンテージではないでしょうか。
ということで、ぜひ「トレンドキーワードを駆使する」という考え方も大事にしてみてください。
まとめ:特化ブログでも雑記ブログでも「上位表示」が大事
今回は特化型ブログのジャンル決めについてお伝えしましたが、特化ブログでも雑記ブログでも「上位表示させてアクセスを集めること」が結局は重要になります。
そのために重要な考え方は以下の記事でも示しているので、ぜひ参考にしてください。
ブログは正しい方向性のもとに記事が積み重なれば、安定的な資産として働いてくれるようになります。ぜひ正しいベクトルのもとに実践を積み重ねていきましょう。