バンドワゴン効果とは | 日本人に効果的なコピーライティングの実例や逆の事例も

バンドワゴン

この記事ではコピーライティングのテクニックとしても有効な『バンドワゴン効果』について解説していきます。

バンドワゴン効果とはアメリカの経済学者であるハーヴェイ・ランベンシュタインが提唱した理論で、バンドワゴンという言葉はパレードの先頭を走る楽隊車を意味します。

つまり、先頭に走る車に群衆が着いて行く様から『人は誰かの後に着いて行きたがる』という行動心理を『バンドワゴン』と表現したわけですが、コピーライティングとは人を動かす文章を書くことです。

バンドワゴン効果をしっかり理解して文章やマーケティングに反映させていけば、より高い反応を得られるようになるので、ぜひこの記事で少しでも多くの学びを得ていただければ幸いです。

目次

バンドワゴン効果の意味は?

バンドワゴン効果とは、特定の事象や製品を支持している人が多ければ多いほど、その事象や製品に対する顧客の満足度や安心感が高まることを言います。

また特定の事象や製品を支持している人が多くなるほど、その事象や製品に対して興味を持ったり購入を検討する人も多くなります。

  • みんなが買っているから
  • すごく人気があるから
  • 話題になっているから

このような理由で商品を買ったり、芸能人を好きになったり、イベントに行ったり、お店で食事をする人は多いですよね。

『人気ナンバーワン!』とか『全米で大ヒット!』とか『週間ランキングで1位を獲得!』とか、そういうコピーが心に刺さって、何か行動を起こした経験を思い出してみてください。

それこそがバンドワゴン効果です。

また、マスメディアによる選挙予測報道が有権者の投票に影響を与えたり、政府の経済政策が公になると、それに刺激された民間企業の経済活動が活性化することで事前の予測以上の数値が出ることもあります。

バンドワゴン効果の具体例は?

もう少しバンドワゴン効果の例を見ていきましょう。

例えば、2つの行ったことのないラーメン屋さんが近接していて、片方は行列ができていて片方は全然人が並んでいなかった場合、どちらのラーメン屋さんに魅力を感じるでしょうか?

たとえ空いている方が早く入れるといっても、行列が出来ていたら興味が湧くのが人間の性ではないでしょうか。

また、他の例を見ていくとこんなものもバンドワゴン効果の一例です。

  • みんなが好きだと言っているクラスのイケメンを好きになる
  • 視聴率が高いドラマをとりあえず見てみる
  • Amazonでレビューが多い商品を買う
  • 飲食店に入った時に「人気No.1」と書かれてるメニューを頼む

バンドワゴン効果は日本人に効果的?

バンドワゴン効果は特に日本人に効果的だと言われています。日本人は特に流行に乗っかりやすく、周囲の意見を尊重しやすいためです。

元々日本人は農耕民族でムラ社会を基盤にして発展を重ねてきました。

また長屋で暮らし井戸端会議に花を咲かせるなど、他者との深い関係性が生活の基盤となってきた歴史的背景もあり、特に周囲の風潮を重んじる傾向になったとも言われています。

みんながやっているから自分もやる。

みんなが買っているから自分も買う。

こういう傾向が強い日本でマーケティング活動をする場合は、特にバンドワゴン効果を活用していくと大きな効果も見込みやすいですね。

バンドワゴン効果をどのようにビジネスで活用するか?

バンドワゴン

大勢から支持されていることをコピーで示す

『登録者数○○名突破!』、『人気ランキング1位』といった冠言葉を自社の製品に対して付けてあげることはコピーライティングの常套手段です。

またテレビ通販なんかで『連日お申し込みが殺到しているため、お問い合わせの電話にはすぐに出れない可能性があります』というフレーズをたまに聞くことがあるかもしれません。

それもバンドワゴン効果の事例ですね。

こんなに『人気があるものなら自分も…!』と興味を抱かせるのがバンドワゴン効果です。

自分の商品に対して行列が出来ていることを示す

商品の提供可能数に限界がある場合は、その商品に対して行列が出来ていることをわかりやすく示してあげるといいですね。

店舗型ビジネスの場合は行列が簡単に可視化できるので、自分の店舗に対して行列が出来ているのを表現するのはいともたやすいでしょう。

またサービス業の場合は『半年後まで予約で埋まっています』等のコピーが有効です。

インターネットマーケティングのプロダクトローンチでは『予約』をとって予約者限定で先行募集することも多いですが、それも行列が出来ていることを示すための有効な手段ですね。

お客様の声(テスティモニュアル)を見せる

『顧客は顧客の列を見て顧客になる』という鉄則もありますが、既に商品を購入したことのある顧客の姿を見せることで、見込み客の購買意欲を高めることが可能になります。

顧客に商品レビューを書いてもらったり、インターネット上で宣伝をしてもらうなど、口コミを起こす仕組みを作ることでマーケティングに大きな効果が生まれます。

また、顧客から商品やサービスに対する感想を積極的にもらい、それを広告の中で使用していくのも非常に効果的ですね。

SNSで拡散を狙う

今はSNSで何でも拡散されて『商品の購入者=情報発信者』という等式が成り立つ時代です。

テレビCMのようなマス広告よりも、友達や知り合いの紹介の方を信じるという人も多くなっているので、顧客にSNSで商品やサービスの口コミを書いてもらうことも非常に効果的ですね。

飲食店などでも『インスタでハッシュタグ付きで商品の写真を投稿したらクーポンがもらえる』といった施策も珍しくなくなってきていますが、いかにSNS上で自社商品の口コミを拡散してもらえるかを考えていくといいですね。

バンドワゴン効果の逆の事例

バンドワゴン効果は『勝ち馬に乗る』という意味で、世間で流行しているものや支持されているものは、更なる支持を得やすくなるというものでした。

ただ、そんなバンドワゴン効果とは逆のアプローチで、マーケティング的に効果のある事例があります。

アンダードッグ効果

アンダードッグ効果とは、不利な状況にあるものには手を差し伸べたくなるという心理効果です。

例えば、選挙で劣勢が伝えられた候補者に応援票が集まったり、人気のない店舗がその人気のなさが要因となって逆に人気に火がついたりするのは、その典型です。

特に日本人の場合は悲劇のヒロインに対する同情心が強く、憂き目に遭っている人を応援したい心理からアンダードッグ効果が生まれやすい側面もあります。

スノッブ効果

スノッブ効果とは『他人とは違うものが欲しい』という心理から、希少性や限定性の高い商品の需要が高まることを言います。

逆にいうと『誰でもいつでも簡単に手に入る状態』になってしまうと、その需要は下がってしまいます。

『みんなが持っているもの』を欲しがるのは人間の心理ですが、『人と違う見られ方をしたい』のも人間の性です。

最後に

マーケティングやコピーライティングにおいて『人間心理』は切っても切り離せないものです。

ぜひ今回の記事で紹介したバンドワゴン効果等を理解して、ビジネスの集客に活用していただけたら幸いです。

それでは!

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