「起業や独立を親に反対される」問題の対処法|そもそも説得する必要あるの?

「起業したいけど、親に反対されるんです。どう説得したらいいと思いますか?」

そんな質問をいただくことが結構あります。

僕自身は23歳の時に「会社を辞めて独立しよう!」と思って、親に相談(というか「自分の夢を理解して応援してほしい」という要望)したこともありましたが、まぁ普通に大反対されました。

僕が勤めていた会社はいわゆるホワイト企業と呼ばれる会社で、しかもまだ入社して1年目でしたし。

ただ、最終的には自分で起業という道を選んで、会社から独立して生きていくことになりました。今では親もすごく応援してくれてます。

今回は「起業」を例に出しますけど、フリーランスでもスタートアップへの転職でも同様に生じうる悩みだと思います。個人的な意見をつらつらと書きますが、ぜひよかったら参考にしてみてください。

親の応援を求める前にまず考えること

ベッドの上に座る子ども

普通は反対されるのが当たり前じゃない?

冷静に考えてみてほしいんですけど、自分の子どもが急に「会社を辞めて起業するわ!」って突然言い出したらどう思いますか?

僕が親の立場だったら、とりあえず1回は否定してみると思います。「いやいやいや、ちょっといきなりどうした?」と。

まだまだ会社員的な生き方をしている人が大半な世の中において「会社を辞めて独立して起業する」っていうのは圧倒的にマイノリティーな発想なんです。

親も起業家とかじゃない限り、普通は否定されるものではないでしょうか。「起業する」っていうのは、それだけ普通じゃないことなんです。だから「普通」の立ち位置の人に否定や反対をされるのも、ごくごく自然なこと。

むしろ予想可能なことですよね。

そもそも反対されたからといってどうなるの?

それでは「起業したい」という希望を親に反対されたからといって、どうなるのでしょうか?

そのまま引き下がって親の言うことを採用して起業を辞めてしまうのでしょうか。それとも親に認めてもらうまで説得し続けるんでしょうか。

反対する立場になって考えると、ちょっと反対されたくらいで簡単に諦めてしまうようなら、あまりにも拍子抜けですよね。「あ、この子の気持ちってその程度だったんだ。そりゃ私が反対してなくても、どっかのタイミングで心折れて挫折してるわ」って思えてしまいます。

また、認めてもらうまで説得し続けられても「親を説得してる時間があったら、とっとと何かビジネス始めろよ…」って僕だったら思ってしまいます。

あらゆる映画とかドラマとかでも、何か新しいことを挑戦するときに最初にぶち当たる壁は「周囲の反対」ですよね。周囲が反対するのなんて当たり前。大事なのは、反対された後にどんな行動をとるかじゃないでしょうか。

親からちょっと反対されたくらいで諦めがつくようなら、その時点で辞めたほうがいいかもしれません。

日頃の行いが悪いと信用がなくて当然だ

もし「親なら子どもの言うことは無条件で認めてくれて応援してくれる」と思ってる人がいるなら、あるいは「親はいつも正しい道を自分に示してくれる」と盲目的に思い込んでる人がいるなら、その人は精神的にめっちゃ子どもだと思います。

親も意思を持ったひとりの人間で、本当に自立して生きていきたいなら、自分自身が大人であることを示す必要がありますよね。

親の許可がないと動けない人は、それだけで「自分が大人になりきれてない子どもだ」と証明してしまってるようなものです。

また自分のやりたいことを応援してもらえないというのは、単純に過去の自分自身の行動や日頃の行いが悪くて、親から信用されていないのかもしれません。

今まで勉強やスポーツや仕事を頑張ってこれなかったとか、三日坊主タイプで何事も長続きしなかったとか、その結果として親に迷惑をたくさんかけてきたとか。親だっていつまでも子どもから迷惑をかけられたくないですし、自分の子どもがどういうタイプか何となくわかってるじゃないですか。

僕の周りでも「自分でやることは自分で決める」とか「自分の責任のもとに色々とチャレンジしてきた」っていう人は、多少突拍子もないことをやろうとしても、親の理解は得られていた傾向にありました。

日頃の行い次第で周囲の反応も変わってくるのは、まぁ当たり前のことだと思います。

「課題の分離」という発想を大事にしよう

アドラー心理学に「課題の分離」という考え方があります。

つまり、世の中における様々な課題を「自分が考えるべき課題」と「そうでない課題」に分けるということなんですけど、この場合はどうでしょうか。

「自分が起業するかどうか」は自分自身の課題であって、親がどうこうできる課題ではないですよね。

それと同様に「子どもを応援するかどうか」は親が考えるべき課題であって、子ども側がどうこうできる課題ではないですよね。

それにも関わらず、ましてや「応援する」とか「理解する」というのは人の心の問題であるにも関わらず、それを親の方に強要しようとしてもうまくいかないのは当たり前です。

自分は起業に向けてちゃんと頑張る。その上で親が色々と判断する。自分で考えるべき課題と相手に委ねるべき課題を混同してしまうと、イライラや不安感が募り、心の問題を大きくしてしまうだけですから。

親を説得させる必要のあるケースとは

そうは言っても、以下のケースの場合は親を説得させるか、状況を変える必要性は生じると思います。

親に起業資金を出してもらう場合

まず親に起業資金を出してもらう場合。この場合は親に納得してもらわないと援助を受け取ることができないので厳しいですよね。

世間一般的に、ベンチャーキャピタル(若手起業家とかベンチャー専門の投資家)から資金投資を引き出すために、一生懸命に事業内容や将来性をプレゼンする起業家も多いわけです。

もし親に資金援助を頼むつもりであれば、当然ながら親のYESを引き出すようにプレゼンしたほうがいいでしょう。

  • 具体的に何をやる予定なのか
  • いつまでにどれくらいの収益が見込めるのか
  • 月々の出費はどれくらいになるのか
  • なぜ勝算があると考えているのか

などなど。

ちなみに僕は「会社に行きたくないから起業する」と本音で話したら大反対されましたが、その場合は「とにかく結果を出せば文句ないでしょ」精神でやるしかないですね。(出資のお願いとか一切しなかったですし)

実家で親と同居して衣食住の世話になってる場合

あるいは実家住まいで、生活において両親から何かしらのお世話をしてもらっている場合は、自分だけ好き勝手できる権利もないかと思います。

その場合は、しっかり親を説得するのが筋だと思いますし、それが難しいなら実家を出て一人暮らしをすべきでしょう。

ただ、基本的には特別な事情がない限り、社会に出たら親元を離れて一人暮らしをした方がいいと僕は思ってます。その方が両親とも健全な関係性が築きやすいはずだし、自己責任の元での自由を手にすることができるから。

だから、好き勝手に生きたければ親元を離れて自立した方がいいし、親元を離れたくなければ、しっかり説明をした上で納得をしてもらうしかないと思うんですよね。

本気で起業したいなら許可なんて取らなくていい

ロジカルに説明しても仕方がない

そもそも、感覚的に(固定概念などで)「起業なんて不安定だし無理!」って思っている親に対して、理屈で説明しようとしても、親の心を変えることっていうのは果てしなく難しいんですよね。人ってまずは論理よりも感覚で捉える動物ですから。

だから、親が感覚的なバリアを張っている段階から、あれこれ説得しようとしても難しいと思います。時間の無駄。

それなら、最初から親に相談することなく、とりあえずやってみて事後報告くらいでもいいと思うんですよね。

起業したことない人のアドバイスに意味があるのか

また純粋に親からのアドバイスがほしいというケースはどうでしょうか。

そもそも「自分がやりたい!」と思ってることである以上、いくら周りが反対しても自分の頭で考えて判断すればいいことだとは思います。

ただ一言言わせていただくならば、起業を経験したことがない人(特に「あなたがチャレンジするビジネス領域」)に起業の相談を求めても、何か有意義な答えが返ってくるのでしょうか。

しかも、今の世代と親世代って感覚も全く違うし、ビジネスを取り巻く環境も大きく変わっています。

今ならパソコン1台あれば(というかスマホだけでも)ビジネスが完結しちゃう時代ですし、集客も商品づくりも顧客対応も、基本的に無料に近い金額でできてしまうものです。クラウドファンディングとかレンタルサーバーとかシェアリングエコノミーとか、そういう常識が普通になっている世代にとっての「起業」と親世代の「起業」って全然違ったりするものですから。

もちろん「親を尊敬しなくていい」というわけではありません。それは断じて。

ただそれと「誰のアドバイスを尊重するか」って別の次元の話なので、やりたいことがあるなら、その道で成功した人の話を真剣に聞いた方がいいのは確かです。

子どもが自分の知らない世界にいってほしくない親もいる

子どもを心配する気持ちから、子どもの行動にあれこれと制限をかけてしまう親も多いです。

ただ「子どもには自分の知らない世界に行ってほしくない」という潜在意識から「自分がよく知らないことはやってほしくない」という気持ちになり、起業とかスタートアップへの転職を親が拒むケースも実は多く見受けられます。

ただ、前述したように、時代はどんどん先へ移り変わっていきます。

だから親がよく知らないことに子どもが熱中していくのも、いわば健全なことではないでしょうか。

いずれにしても子どもは親の操り人形じゃないですし、自分が生きたいように生きて「生まれてきてよかった!」と心から思える人生を送れるのが、最高の親孝行なんじゃないですかね?

自分も変化を怖がってるだけじゃない?

僕は基本的に「起業なんて周囲に反対されて当たり前」だと思ってるし、親に援助を求めない限りは事後報告でOKだとも思ってます。

それに本当にやりたいことがある人って、その許可を他人に委ねないし、誰かの許可なんか取らずともやれることを今すぐやっていくんですよね。

それにも関わらず、絶対に反対するに決まっているような人の意見を求めるというのは「実は自分自身が一番変化を怖がっていて、誰かに止めてもらいたがっている」のかもしれません。

だけど、自分で自分の気持ちに蓋をするのは嫌だから「親」という自分にとって最も都合のいい言い訳を用意して「あ、やっぱり自分は今のままでいいんだ」と安心したがっている…なんてことも実際あるんじゃないかなーと。

基本的に人って変化を拒む生き物ですからね。遺伝子的に。なので「今はまだ変わらなくていい理由」を潜在意識が求めて、それが「親に相談する」という行動を引き起こしている可能性も実際にあるんじゃないでしょうか。

過去の自分を知りすぎてる人に相談するな

会社を辞めて起業するとかフリーランスになるっていうのは、今いるステージから飛び出して新しいステージへと成長していくことを意味しますよね。

その一方で親とか昔の友人というのは、今のステージのあなた自身(あるいは過去のステージのあなた)しか知らないわけです。

これからは未来のステージを基準にして考えていかないといけないのに、過去のあなたのステージを基準にして「あなたには無理よ」と言ってくる人の言うことって気にしなくていいと思うんです。

僕も昔のダメダメだった時の自分と、今の自分は別人のようだと思ってるし、起業してからできないこともたくさんできるようになって、物の見方や考え方もかなり変わりました。

だから、過去の自分を知りすぎてる人に相談してブロックをかけられるのって本当に意味がないし、未来の自分を基準にして考えていったほうが絶対に良くないですか。人って成長できる生き物ですし。

とにかく結果を出してから事後報告すればいい

もし親とか近い関係の人に、起業とか独立とかを応援してほしければ「結果を出すこと」が最短の近道だと僕は思っています。

結果を出せば言うことはないはずだし、結果を出すまでのプロセスや努力もちゃんと認めてくれるようになります。結果を出す前から、もっと言うと、何も行動すら起こせていないような段階から「親が応援してくれない」なんて言ってても、それは正直甘すぎると思うんです。

そうじゃなくて、ちゃんと行動して、結果を出して、その上で事後報告すればいいんじゃないですかね。

何かを始める前に、不確定要素が多すぎることを相談されても、そりゃあ親だって困惑しますから。結果を出せば誰も何も言わなくなります。

最後に:自分の人生を生きよう

僕も親に起業を反対されて悩んだ時期もありましたが、誰かに反対されて人生を決めるような真似って、やっぱりカッコいいものではないですよね。

「親の望む人生を生きる」というのもひとつの生き方です。否定はしません。

ただ、それで本当に親のことを愛し続けられるのか、いつの日か「親の言うことを聞かなきゃよかった」と恨むようなことは絶対にないと言えるのか。僕はその自信がありませんでした。

そして、自分の人生を生きて、独立した大人として理想のライフスタイルを選択していくことが、最高の親孝行になるのではないかと思いました。

結局のところ、自分の人生は自分のものでしかありません。あなたの人生を生きるのは親じゃなくて、あなた自身です。

それを踏まえて「一度しかない人生をどう生きるか」を考えてみてはいかがでしょうか。