ブログを運営する時は、ただ新規で記事を書きまくるだけでなく、過去に書いた記事の内容を適宜見直して修正することが大事です。
過去に一生懸命書いた記事も、時間が経ってから見直してみると質が低く感じられたり、あるいは情報が古くなっていたりすることもありますからね。
ただ過去記事を修正する時に「記事タイトルまで変更していいの?」とか「記事のタイトルを変えるのはSEO的に悪影響が及ぶか心配…」と思われるかもしれません。
結論から言うと、僕はしょっちゅう記事タイトルも変更していますが、特に検索順位やアクセスが下がったことはないですし、基本的には肯定しています。
ただ、やり方を間違えたりあまりにも度がすぎると、検索結果が下がる等の悪影響が及ぶリスクも高まるので、注意点に気をつけながら、記事タイトルの修正や変更をしていただければと思います。
記事タイトルを変更して検索順位が上がった事例
ここからは、実際に記事タイトルを変更した事例を紹介していきます。
例えば、僕の記事で「自己投資」で2位に表示されているものがあるのですが、こちらは元々まったく違うタイトルで「今までに自己投資してきたものを紹介」みたいな感じでした。
- 変更前:今までに自己投資してきたものを紹介
- 変更後:社会人1年目の給料を自己投資に使いまくったら人生が激変した話
その結果、検索結果はどうなったかというと…
こちらはサーチコンソールの表示回数の画面ですが、このようにタイトル変更直後からじわじわ上がってきて、約3ヶ月後には更に1ランク高いレベルまで伸びました。
記事タイトル変更時に意識したポイント
複合キーワードを入れて上位表示されやすくなるように
変更前のタイトルでは「自己投資」というキーワードとセットで検索される複合キーワードを特に入れていなかったので、より容易に上位表示されるように「社会人」という単語を追加しました。(より確実にニッチなところで検索上位を取りたかったので「社会人1年目」に…)
すると、まずは「自己投資 社会人1年目」で上位を取ると、すぐに「自己投資 社会人」でも上位が取れるようになりました。
そこでアクセスが集まって、次第に「自己投資」という単独ワードでも上位表示されるように…。
つまり、変更前は「自己投資」で圏外だったのが、まず「社会人 自己投資」と2語で確実に上位表示してアクセスが集まるようになってから、「自己投資」での順位が急激に上がったということです。
変更前の記事と内容は大きく変えない
この時はタイトルこそ変えましたが、元になっている記事と内容そのものは大きく変えないようにしました。極論ですが、変更前の記事の内容が「自己投資」に関する記事で、変更後の記事が「英語の勉強法」に関するものだったら、さすがに違和感がありますよね。
変更前の記事が「何に自己投資をしてきたか」というものだったので、大枠はそこと変えないようにして、タイトルで少し具体的に属性を絞り込むようにしました。(実際に記事の中身そのものは「社会人1年目の時にこんな自己投資したよ」っていう内容だったので)
また、それに応じて記事の中身も微調整しています。
また記事タイトルを変更した結果、記事のタイトルと記事の中身が合わなくなってしまうのはNGなので、そこは気をつけてください。
キーワードを欲張って検索意図をブラさない
今回は「自己投資」単体で勝つのが難しいから「社会人」という関連キーワードを使って、まずは複数の検索ワードの組み合わせで確実に勝てるようにしました。
ただ、関連キーワードを選ぶときに「あれもこれも…」と欲張ってしまうと、すごくブレブレの記事になってしまいます。例えば「自己投資」の関連キーワードを狙うにしても、
- 社会人1年目の給料を自己投資に使いまくったら人生が激変した話
- 自己投資のおすすめランキング!自己投資の意味や金額の目安
前者はタイトルを見ただけで何の記事かがわかりますが、後者は何の記事かよくわからないし、特定の検索意図を持った検索者からすると「盛り込みすぎて、本当に自分が欲しい情報が乗ってなさそう」と思われてしまいます。
言うならば、ラーメンだけ食べたいのに、チャーハンも餃子も唐揚げも麻婆豆腐まで付いてくる感じです。
また検索順位を決めるGoogleも「結局この記事は何について詳しい記事なの?」と捉えてしまうので、1つの記事の中で複数の検索意図を満たさないようにするという意識は重要です。
タイトルに個性とフックを入れる
変更前の「今までに自己投資してきたものを紹介」だと、正直まったく面白くないし「読んでみよう!」という気にならないですよね?
それにGoogle的にも検索順位を決める時に「同じようなタイトルの記事を1ページ目に並ばせないようにしよう」って考えると思うんですよ。同じようなタイトルの記事ばっかり上位表示されてたら、検索ユーザーの満足度も下がるはずですし。
そう考えて、タイトルに「わざわざ他の記事を押しのけて上位表示させる理由(=他の記事との違い)」としての個性を出すのと、あとは「検索ユーザーが思わずクリックしたくなる理由」をもたらそうとしました。
その結果として「社会人1年目」という掘り下げや「人生が激変」というベネフィットを入れたのですが、もちろん先ほど挙げたように、
- 検索意図がブレない
- 変更前の記事と内容を大幅に変えない
という点は意識した方がいいと思います。
タイトルに入れるキーワードを追加・変更するときのポイント
次は「どんなキーワードを使うか」という点について要点をまとめていきたいと思います。
いくつかの考え方を提示させていただきますが、全部を一度に使うのではなく、それぞれをポイントとして抑えていただきながら、必要に応じて使ったり使わなかったりしてもらえたら幸いです。
サーチコンソールからクエリをチェック
サーチコンソールを使うことで、記事ごとのクエリ(検索されているキーワードのこと)を簡単に調べることができるので、もし自分のタイトルで使っていないキーワードで、表示回数やクリック数が多いクエリがあれば、そのキーワードで検索順位を上げれば、もっと多くのアクセスが見込めることになります。
例えば、僕の「自己投資の記事」だと…
タイトルに入れていない「20代」というワードが、表示回数とクリック数ともに結構な数がありますね。なので、タイトルが不自然にならない範囲で「20代」というキーワードをタイトルに使い、記事の内容にも反映させていくといいです。
同じ検索意図のより検索需要の大きなキーワードに変更
記事タイトルで使っているキーワードと同じ検索意図で、より検索需要の大きなキーワードが他にあれば、そちらに変えていくというのも効果的です。
例えば、僕は「自己投資」というキーワードで記事を書いていましたが、仮に「自己投資」ではなく「自分への投資」というキーワードを用いていた場合、検索ボリュームはどう変わるのでしょうか。
もし仮に「自分への投資」というキーワードを使っていたなら、それを同じ意味を持ち、かつ月間平均検索ボリュームの大きい「自己投資」に変えてあげるだけで、大きな検索需要を見込めることになります。
参考:超簡単!キーワードプランナーで検索ボリュームを調べる方法と使い方を解説
ただ検索ボリュームが大きくなると、一般的に競合サイトも増える可能性が高くなるので、そこは検索ボリュームとライバルとの兼ね合いを意識しましょう。
ターゲットを掘り下げてみる
以前に書いた記事が、幅広いターゲットを狙ったあまり上位表示ができていないのだとしたら、ターゲットの具体性を強くして、より掘り下げたキーワード選定を行うことも効果的です。
- 変更前ターゲット:自己投資したい人
- 変更後ターゲット:自己投資したい社会人1年目の人
このようにターゲットを明確にしてあげることで、記事で狙うキーワードもより具体的になり、単独ワードから複合ワードに変わる可能性も高いです。
抽象度が高すぎて上位表示できていない記事があれば、検索意図が変わりすぎない範囲で、過去記事のターゲットを掘り下げてあげるのもオススメします。
記事タイトルを変更して検索順位が下がる可能性
一方で、記事タイトルを変更した結果、検索順位が下がってしまったという事例も報告されています。
基本的にGoogleはサイト運営者の過剰SEOを好まないと言われているので、ユーザー目線に立てていなかったり、複数の検索意図を1つの記事でカバーするような欲張ったキーワード選定をしすぎてしまうと、順位が下がるリスクも高まるのではないかと考えられます。
なので、先ほどのポイントの復習ですが、
- 複数の検索意図をカバーしようとしすぎない
- 記事の内容とキーワードがマッチするようにする
- 元記事のキーワードと検索意図を変えないようにする
この辺りに気をつけていただければと思います。
結局は「ユーザー目線のサイト運営」が求められることになりますが、サーチコンソールからクエリを探すことも同じ検索意図で需要の大きな単語に変えることもターゲットを明確にすることも「この記事を求めているユーザーに出会いやすくする」ための施策であると言えるでしょう。
また、タイトルを変えたら一時的に検索順位が落ちたのちに、また元の順位に戻ったり、それ以上まで上がる事例も多数報告されています。この点については、再評価までに時間が多少かかるから仕方がないくらいに思っておくといいですね。
記事タイトルの変えすぎはSEO的に良くないのか
記事のタイトルを短期間で変えすぎると手動ペナルティを食らうのではないか。
そんな心配をされる方もいらっしゃいますが、ペナルティの明確な基準等は設けられてはいないと思います。
ただ、短い期間内にコロコロと記事タイトルを変えてしまうと、検索ユーザーのためになっているかというと、混乱を招いてしまったりわかりにくさを感じさせてしまったりしますよね。そのためSEO的に悪影響が及ぶリスクも考えられます。
「じゃあ何ヶ月に1回ならいいのか」と思われるかもしれませんが、ここも明確な基準はありません。ただある程度の期間を見てみないと検証に必要なクエリも集まらないので「常識の範囲内」で普通にサイト運営していくのがいいのかなと。
最後に
今回は「記事タイトル変更に伴うSEOへの影響」と記事のタイトルを変える際に意識した方がいいことについて僕の考えをご紹介しました。
ただSEOには万能薬だったり絶対的な正解というものはないですし、そこはもう「実践しながら仮説を立てて検証する」ことの繰り返しなんじゃないかなと思います。
時代と共にGoogleの施策も変わりますし、SEOで重視されるポイントも変わるように思われるかもしれませんが、結局はユーザーにとって最適な記事を作ることをベースにしてもらえたらいいのではないでしょうか。
ということで!今回の話も1つの参考程度に受け取っていただけたら幸いです!