ブログ記事を書くときの基本は、1つのコンテンツ(記事)に対して1つのメッセージに絞るということです。
わかりやすく言い換えると「1つの記事で伝えるメッセージは1つだけに絞ろうね」ということですが、案外それができていない人も多いのが現状です。
1コンテンツ1メッセージの原則に沿って記事を書くことで、
- 読者にとって価値の高い記事が書ける
- Googleから評価されやすい記事になる
- 書き手側にとっても記事が書きやすくなる
といったメリットを受け取ることができます。
その結果、質の高い記事が増えることでブログも評価されるようになり、結果としてブログのアクセスアップにも繋がっていきます。
この記事では、そんな「1コンテンツ1メッセージ」の考え方について詳しく紹介していきます。
あれもこれも欲張ると記事の質は落ちる
ブログを書く上でNGとなるのは、1つの記事の中で「あれもこれも」欲張って書こうとすることです。
特に初心者の頃は「少しでも記事のボリュームを増やしたい」とか「少しでも多くの情報を届けた方がいいのではないか」という心理から、記事のタイトルに色んな要素(キーワード)を入れようとしたり、記事の内容を色々と膨らませようとしがちになります。
ただ、内容を詰め込みすぎた記事は、要点が掴みにくくて読んでいてわかりにくいのと、求めている情報がすぐに手に入らないのとで、読者の離脱率も上がってしまいます。
小手先のSEOテクニックより検索者目線を重視する
文字数は何文字以上書いた方がいいとか、ライバル記事よりもたくさん書いた方がいいとか、あるいはキーワードをたくさん入れた方が多くの検索に対応できるとか、巷で囁かれているような小手先のSEO論を重視すると、不必要に記事の内容を膨らませがちになります。
ただ一番大事なのは「ユーザー(検索者)にとってベストな記事を書くこと」です。
記事の価値が下がるメカニズム
以下の2つのタイトルの記事があった時、
- 東野圭吾のオススメ小説をランキング形式で徹底解説!
- 東野圭吾と宮部みゆきと湊かなえのオススメ小説をまとめてみた!
「東野圭吾 オススメ」で検索したときに読んでみたくなるのは、恐らく前者ではないでしょうか。
もし仮に前者の記事が東野圭吾の10本の小説を紹介していて、後者の記事が東野圭吾×10、宮部みゆき×10、湊かなえ×10で前者の3倍のボリュームだったとしましょう。
それでも検索者は「東野圭吾の小説」について調べているので、そこで他の小説家の情報が出てきてもそれは「不必要な情報」になってしまうんですよね。
運営者的には情報量を増やすことで記事の価値が3倍になると考えられても、検索者的には1つの記事に掲載されている情報が100%なんですよね。
そこに求めていない情報がたくさん書かれていると、1つの記事における自分が知りたい情報のボリュームが少ないと感じられて、価値は下がってしまうわけです。
関連キーワードも属性を絞る
記事タイトルを考えるときに、虫眼鏡やサジェストを使う人も多いと思います。
関連キーワードを選定する時も同様に様々な要素を入れるべきではありません。
例えば「泳げない」のサジェストを表示させるとこんな感じですが「泳げない 英語」と「泳げない プール ダイエット」って絶対に検索意図(検索する目的)が違うじゃないですか。
それを無理やり詰め込んで
「泳げないは英語で何という?プールでダイエットするなら歩き!」
みたいな記事を書いても上位表示はできないですし、そもそも検索者的にも違和感しか覚えません。
お寿司屋さんで焼肉を出されるようなもの
検索者にとって価値のある記事とは、検索者が必要としている情報をピンポイントで迅速に提示してくれる記事です。逆にいうと欲しくない情報を提供されても、それは読者にとって必要ないですし「求める情報をキャッチする上でのノイズ」になってしまいます。
例えば、お寿司が食べたいと思ったとき「お寿司のコースを出してくれるAという店舗」と「お寿司と焼肉のセットを出してくれるBという店舗」だとAの方が魅力的に感じますよね。
別の例を出すと、洋食屋さんで出される食後のコーヒーは嬉しいかもしれませんが、ラーメン屋さんで食後のコーヒーを出されても普通にいらないですよね…。(どれだけコーヒーが好きな人でも)
このように、良かれと思っての価値提供でも読者が必要としていなければ、単なる不純物となってしまいますので。
検索者の悩みを絞り込もう
1コンテンツ1メッセージにするには「検索意図(読者が検索をした理由)」を絞ることが大事です。
検索者は何か具体的に悩みや知りたいこと、解決したいことがあるから「検索」という行為を行います。そこで出てきた記事を読んで、悩みが解消されたら満足をするし、悩みが解決しなかったり「自分が求めている情報が載ってない」と判断されたり「わかりにくい」と思われたら満足度は下がってしまいます。
この「満足度」をGoogleは訪問者の離脱率だったり離脱した後の行動で判断しています。
何れにしても、満足度の高い記事を書こうと思ったら「検索者の悩み」を絞って、1つの悩みに対するアンサーとなる記事を書く必要があります。
「あれもこれも」となってしまっている記事は、結果的に1つの記事で検索者の色んな悩みに対応しようとしています。
まずは、検索者の知りたいことや悩みを1つに絞り込むという意識を強くしましょう。
記事の抽象度を上げすぎないようにしよう
例えば、以下の2つのタイトルの場合、
- 人気のクリスマスプレゼントをランキングで紹介
- 高校生が彼女にあげたい人気のクリスマスプレゼントランキング
後者の方が良い記事タイトルと言えます。
なぜなら、前者の記事で狙っている検索キーワードは抽象度が高すぎるためです。記事テーマの抽象度を上げると、以下の問題点にぶち当たります。
検索者にとって満足度の高いコンテンツにならない
前述したように、検索者は解決したい悩みや知りたいことを解消するために検索をします。
検索時に表示されるタイトル(疑問の代弁)の抽象度が、自分が抱えるニーズの抽象度よりも高すぎたり低すぎたりしたら「この記事では自分の求めている情報は書かれていなさそうだ」と判断されて記事がクリックされません。
先ほど「検索者の悩みを1つに絞る」という話をしましたが、抽象的すぎるニーズは具体的に落とし込むということも意識することが必要です。
記事を書くのに時間がかかりすぎる
また抽象度の高い記事、色んなキーワードを詰め込んだ記事は、必然的に「書かなければいけないこと」が多くなるので、非常に記事が書きにくくなります。
記事の抽象度が上がると、書いている側も「何を書けばいいのだろう」と悩みすぎてしまい、一向に記事作成が進まなくなってしまいます。
1つの記事につき、対応する検索者ニーズは1つ。だから1記事に込めるメッセージは1つ。
そのように1コンテンツ1メッセージの原則を徹底していけば、自ずと記事も書きやすくなっていきますし、検索者にとっても満足度の高い記事に変わっていきます。
最後に
- 読者にとって価値のある記事が書けない
- Googleから評価される記事が書けない
- そもそも記事を書く手が止まってしまう
もしかしたらその原因は1つの記事の中で色々なことを言おうとしすぎていることにあるかもしれません。
ブログの基本は1コンテンツ1メッセージです。それを踏まえてタイトルの具体性を高めて、誰に何を提供する記事なのかを絞り込んでいきましょう!