少し前までは文章での情報発信はブログ一択でしたが、最近はnoteの勢いがスゴいですね…!
僕も基本的にはこのブログやメルマガで発信をしていて、noteはずっと「読む専」だったんですが、最近は緩くマイペースにnoteでの発信も始めています。
ブログやメルマガはちゃんと始めてからもう5年くらい経っているので、新しいメディアを立ち上げてゼロから育てていく経験はかなり新鮮でめちゃくちゃ面白いです。
まだまだ数字には繋がっていないnoteですが、メルマガの読者さんなどから「読みました!」と反応をいただくことも増えていまして、その点では確かな手応えを感じてます。
ただ、このブログはこのブログで運営しているわけで、「結局のところ、noteとブログってどう使い分ければいいの?」と疑問に思うことも最初はありましたが、自分なりに答えがまとまったので、この記事で共有させていただければと思います。
- ブログかnoteかどちらを始めればいいか悩んでいる方
- これからnoteもやってみたいブログ運営者の方
はぜひ参考にしていただければ!
noteとブログの共通点
noteとブログの最大の共通点は「どちらも文章がメインのコンテンツ」を投稿できるという点です。
Twitterのように文字数制限もありませんし、一般的なブログと同じように、YouTubeや画像の埋め込み、見出しの設置、ツイートの埋め込み、引用タグや強調タグを使用することもできます。
また、文字のフォントやサイズ、色、デザインも統一されていますが、ユーザーにとって文章がスラスラと自然に入ってくる、とても読みやすく工夫されているUIだなと感じられます。
つまり、「文章によるコンテンツを届けるメディア」であるという点では、ブログもnoteもどちらも一緒。
それでは、このnoteとブログの違いはどこにあるのでしょうか?
noteとブログの違い
noteとブログの違いはいくつもありますが、重要なものだけピックアップすると、こんな感じです。
- noteとブログは集客経路が違う
- noteユーザーは属性が違う
- noteはアフィリエイトに不向き
- noteは有料記事が作れる
- noteはデザインが均一
- noteはプラットフォームへの依存度が高い
それでは、1つずつ見ていきましょう!
noteとブログは集客経路が違う
ブログの場合は主な集客経路はSEO(検索エンジン)とSNSです。
noteも基本的には同じですが、それ以外にも、
- タグやカテゴリ
- 編集部のおすすめ
- お題やコンテスト
- 関連記事
といったnoteの中で新しいコンテンツを探せる機能が充実しています。
noteのトップページを開いてみても、
このように自分がフォローしている人以外のコンテンツへの導線が目まぐるしく(かつシンプルに)配置されていて、自分の知らなかった人の記事に出会える可能性は非常に高くなっています。
例えば、ヘッドメニューの「開催中」をクリックすると、このように様々なテーマが出てきます。
試しに「私を構成する5つのマンガ」をクリックすると、
このように「人気」や「急上昇」、「新着」といったように、様々な切り口からコンテンツを探せるので、集客の経路は非常に多いことがわかります。
また1つの記事を読み終わると、その記事のテーマに関連する記事がたくさん表示されるので、ここからの流入も見込めますね。
様々なコンテンツへの導線が多く、関連性の高い記事への導線も充実しているので、ユーザーはnote内をずっとエンドレスに巡回できちゃうんですよね。その点では、noteは非常にYouTube的と言えるかもしれません。
noteユーザーは属性が違う
noteの月間アクティブユーザー数は2020年4月の時点で4000万人を超えたそうです。もはや1つの国家並。
noteは2020年3月に月間アクティブユーザーが4,400万人を超え、720万件以上のコンテンツが集まる、おおきな街に成長しています。たくさんのひとが訪れることでクリエイターが集まり、多彩なコンテンツが生み出される循環がめぐっています。
そしてnoteのアクティブユーザーってどういう属性の人が多いかというと、割と主観が入っていますが、
- 文章を読むのが好きな人
- 知的好奇心が旺盛で学びへの意欲がある人
- ネット文化に慣れている人
- 他のSNSもアクティブに使っている人
というイメージを持たれる人が多いのではないでしょうか。
つまりnoteで書いた文章は、拡散されやすかったりする可能性も高いと考えられますし、SEOを無視した感情ベースの記事でも誰かに拾ってもらえる可能性は、普通のブログと比べた場合、かなり高いと言えるでしょう。
ブログでSEOを無視したエモい記事を書いてもいいんですけど、それならnoteに書いてしまった方がいいんじゃないかってことですね。
noteはアフィリエイトに向かない
現状ではnote内に設置できるアフィリエイトリンクはAmazonアソシエイトなど非常に限られています。
そもそもnoteは「クリエイターとファンの、まったくあたらしい交流のかたち」を表現するために作られたサービスであり、収益化ファーストのアフィリエイターが使用することを最初から前提にしていないと思うんですよね。
noteは、文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、クリエイターとユーザをつなぐことができる、まったく新しいタイプのウェブサービスです。
Amazonアソシエイトだけが認可されているのも、マネタイズ目的のアフィリエイトツールという性格よりも「クリエイターがユーザーにオススメの商品を紹介する」というコミュニケーション的な意味合いが強いASPだからと考えられるかもしれません。
なので、アドセンスとか他のASPのアフィリエイトでガンガン収益化していきたいという方は、普通にブログを主体にした方がいいと判断するべきでしょう。
noteは有料記事が作れる
noteは有料記事の公開も可能です。
途中まで無料公開しておいて、大事なところから「この先は有料で!」という売り方もできますので、マネタイズのやり方も色々と戦略的に考えられます。
また複数の記事をまとめてマガジンとして販売したり、月額会員制のサブスクリプションで販売できるなど、マネタイズの戦略の幅も非常に広い印象です。
また課金システムもスムーズですし、何より「noteで課金して記事を購入する」という文化が多くのネットユーザーに受け入れられたことで「有料noteを買うのは普通」という風潮が出来上がってしまったことも、販売者側には追い風だと考えられます。
ただ、販売時の手数料で売上の15%が持っていかれる点は、注意しておくべきですね。
noteはデザインが均一
noteは文章を書くことに特化したプラットフォームで、デザインを自由にカスタマイズすることは不可能です。
ヘッダー画像やトップページのレイアウトは変えることができますが、全て同じUIなので、他のクリエイターとのデザイン面での差別化はできないと思っておいた方がいいですね。
noteはプラットフォームへの依存度が高い
これもYouTubeと同じですが、noteはnote株式会社が運営するサービスであり、原則として他人のプラットフォームなんですよね。
だから、いきなりサービスが終了する可能性だって否定できないし、noteがドメインごとSEO的な評価が下がることだって可能性は誰にも否定できません。そこも含めて、僕らには何もわからないと言わざるを得ないんです。
noteがどうこうという話ではなく、他者のプラットフォームに依存した活動しかできていない状態は、この上なくリスキーだということはわかった上でnoteを活用されていくといいと思います。
一方で独自ドメインを取得してブログを運営する場合、そのブログは100%自分のものと言えるので、そういったリスクは心配ないでしょう。
もちろん、他者のプラットフォームを使わせてもらうことで得られるメリット(集客力とか媒体のSEOとか)もあるので、リスクとリターンを考慮して、noteもやりつつ、note以外の媒体もしっかり育てておくことが大切になりますね。
noteとブログの使い分け方
以上を踏まえて、noteとブログの使い分け方や併用するときの注意点をお話ししていきます。
ブログで書くべき記事
検索キーワードありきの「SEO記事(検索エンジンで上位表示させることが前提の記事)」は、ブログの方が相性がいいんじゃないかなと思います。
やはりnoteは「文章を読まれること」が前提のフィールドで、noteも十分にSEOが強いと言われているんですけど、noteでガチガチのSEOライティングをしてしまうのは、やっぱり反応が鈍くなってしまうと考えられます。
なので「キーワードを選定して、そのキーワードで上位表示させるための記事を書く!」という場合は、ブログで記事を書いて、検索エンジンからの流入にフルコミットしてあげた方がいいでしょう。
また、単発記事の話からは逸れますが、デザインの自由度が高く、自分の世界観を思う存分に表現できる「ブログ」は、自分のコアを示す「公式サイト」的な場所として持っておくに越したことはありません。(逆にnoteだと、文章以外で自分の色を出しにくいのは事実かと)
noteで書くべき記事
いわゆる「お役立ち系の記事」を書いてもいいんですけど、noteではnoteでやることに意味があるコンテンツを増やした方がいいかなと思っています。逆に言えば、ブログでできること(検索エンジン対策ありきの万人に向けた記事を書いて…)というのはブログでやればいいかと。
noteでは、自分のパーソナルな部分をどんどん出して、共感される内容だったり、喜怒哀楽に訴えかける内容だったり、シンプルに面白い記事を書くと、noteというプラットフォームやそこに集まる人の属性との相性がよくなります。
読者(=検索者)視点で価値提供をするコンテンツはブログに任せて、どんどん自分のオピニオンを出して、自分の物の見方や価値観に共感してもらうような、自分のパーソナルな部分を前提とした記事を書いていくといいですね。
ちなみに、僕の場合はこんな記事を書いてます。
https://note.com/nozzie/n/nb38035c64db9
noteとブログを併用する時の注意点
それぞれの使い分け方に触れたあとは、併用時の注意点を見ていきましょう。
noteとブログに同じ内容の記事は載せない
noteに書いた内容を、そのままコピーしてブログの方でもアップしたり、あるいは少し書き直して投稿するのは避けた方がいいです。
なぜなら、同じ内容のコンテンツが複数ネット上にアップされてしまうと、Googleから重複コンテンツと見なされてしまうからです。
重複コンテンツになったからといって、記事そのものがペナルティを受けるということは一般論としては考えられにくいですが、そもそも最初から同じ内容の記事を書かない方が好ましいでしょう。
もしnoteで書いた内容をブログ読者にも読んでほしい場合は、リンクを飛ばすことで対応していきましょう。
noteとブログを巡回してもらおう
noteは感情に刺さるコンテンツと相性が良く、ブログはSEOライティングが前提のコンテンツ(お役立ちとか機能性の高い記事)と相性が良く、感情と機能の両面からアプローチをすることで、一人の読者をより濃いファンへと変化させられます。
だからこそ、
ブログ記事を訪問してくれた読者には、自分のオピニオンがより感じられるnoteへ。
noteを訪問してくれた読者には、より網羅性が高く機能的な価値が感じられやすいブログへ訪問してもらいましょう!
最後に:複数のメディアを持つメリットは計り知れない
特に個人単位で情報発信をしていく場合、特定の1つのメディアしか運営していないという状況はかなりリスキーです。
ブログもnoteもどちらも長文の文章を主体としたメディアなので、最初から同時並行していくのもエネルギーが消耗してしまうかもしれませんが、まずはどちらかのメディア+SNSやYouTubeもやっていく。
そしてメディアが育ってきたら、別のブログかnoteに取り組んでいって、一人の読者さんに色々なメディアを見てもらったり、そもそもの流入元を増やしていくという考え方を大事にしていくといいでしょう。
そして、ブログとnoteを併用するときの使い分けのポイントとしては、ぜひ「機能なのか感情なのか」という着眼点を大切にしてもらえると、それぞれの属性に合った使い方ができるはず。ぜひ頑張っていきましょう!